『探偵上々々神アキラ』の世界

【What is "神アキラ"?】

◆『探偵上々々神アキラ』、それは全13話の推理サスペンス連続ドラマである。主人公は、探偵「神アキラ」と、その事務所で働く「あっちゃん」、ビルのオーナーの「キョウジュ」の3人。それにレギュラーキャラクターの田代、タクロー、長峰などを加え、シリーズ全編の根底に流れる本筋のストーリーと、各話ごとの事件が絡み合うことで、物語は進んでいく。
実際に捜査を進める神アキラと、捜査に同行してすべての情報を記憶するあっちゃん。そして、各話のラストに推理をするのが…。
上々々神アキラとは何者なのか? 何故、彼らが探偵になったのか? すべての謎が明らかになったわけではないが、現在までにわかっている情報をもとに、『探偵上々々神アキラ』のあらすじや登場人物をまとめてみた。

【レギュラー紹介】

神アキラ
上々々神章(かみじょうのうえかみあきら)。上々々探偵事務所を営む職業探偵で、本編の主人公。親しい人間からは「アキラくん」と呼ばれている。ちなみに事務所の賃貸料は、常に滞納している。

「んで、毎年、夏休みが終わる頃言うんだ。『ああ、今年も無駄に夏休みを過ごしてしまったなぁ』って。思うに、あの計画表ってのは、挫折感や敗北感を養うために作らされてたんだな。ああ、なんてネガティブな教育だ」

あっちゃん
上々々探偵事務所のアシスタントの女の子。超人的な記憶力を持ち、物事を正確に記憶することができる。大量の知識を持つが、その知識を応用することはできない。ただ、知っているだけ。また、いらない記憶を完全に抹消することも可能。その際には、関連事項に関する記憶も曖昧になる。

「いえ、いつから探偵を始められたのかと」
「11時28分からかと、あまり詳しくは…」
「何年何月何日から?」
「1997年の4月28日からです」
「じゃ、神アキラさんが探偵を始めたときからずっとここで働いてらっしゃるんですね?」
「……ああ、そういう質問ですか」

キョウジュ
上々々探偵事務所がテナントとして入っているビルのオーナーで、神章とは古くからの知り合い。昔、大学の教壇に立っていたこともあり皆から「キョウジュ」と呼ばれている。ミーハーなところがあって、有名人のサインをもらうのが趣味。

「簡単じゃないですよ」
「そんなはずはない」
「つまり、依頼人の望む結果になろうとならなかろうと、探偵はただ真実を導き出すと?」
「ちょっと簡単にしすぎたけど、まあいいでしょう。上々々神アキラは真実に対して腕利きではあると、私は思う」
「なんだかんだいって、結構買ってるんですね」

長峰
雑誌記者。午後の紅茶社「アフタヌーンティ」編集担当。フルネームは、長峰千晴(ながみねちはる)。まったく報道されない事件群=「ニュースにならない事件」を追っているうちに、神章たちと知り合う。

「交換条件でどうだ? これはスクープになるぜ」
「あんた、いつもいつも、そうやって」
「僕からも頼むよ」
「キョウジュ…。ホントにスクープなの?」
「ああ、ほんとだって」
「その言葉に何度、だまされたか…」
「スクープ、スクープ。大事件だって」
「わかったわよ、わかったわよ。全部まとめて聞かせてもらうからね」

関田
関田治(せきたおさむ)。温和な常識人。凶悪な「連続指切り魔」として、全国のお茶の間に知られている。十年にわたって、既婚女性の左手の薬指を切り落とし続けた。反抗理由は、マスコミにでっち上げられる歪曲した「犯人像」を見て楽しむこと。

「いないとは限らないでしょ? 最近だって『被害者のその後の家族関係の変化を妄想するため』って理由で既婚者の左手の薬指を3ケタ以上切り落とした『指切り魔』なんてのが捕まったんだから」

田代
警視庁捜査一課の刑事。ちなみに、部下の名前は佐伯(さえき)、波留(はる)、進藤(しんどう)、そしてアナキン。

「先の考えられねぇ奴が、勢いだけで、でかい口たたいてんじゃねえ。有言実行したいなら、できるだけのチカラぁ持ってからにしろ」
「権力の後ろ盾が無ければ何もできないくせに」
「ああ、そうだ。俺らには後ろ盾という力がある。お前にはない、なんにもな」

タクロー
神章御用達の情報屋。警察関係の情報に詳しい。

「タバコをくれと言ってくる。そしたら1カートン渡せ」
「1カートン?」
「ああ」
「銘柄は?」
「キャスターマイルド、ボックスタイプで」

コウジ
バー「ヴレストゥファイヤ」のマスター。このバーには「水割りロック」という妙なカクテルが存在する。

「コウジさ〜ん、水割り。ロックで!」

内田のおばちゃん
キョウジュのビルの1階の精肉店の店主。探偵事務所に依頼に来る客は、おばちゃんに無理矢理、肉を買わされる。

「ここの探偵事務所って、入るときに必ずお肉を買わなきゃいけないの?」
「そうなんですよ。すべては内田のおばちゃんが悪いんですよ。先生も買わされました?」



【ストーリーダイジェスト #01-#11】

第1話「目撃者は語らない」
 警察を翻弄する不可解な殺人事件。捜査線上に浮かび上がるひとりの政治家の名前。確たる物証がないため、最後の一歩を踏み出せずにいる刑事・田代。焦る田代が、訪れたのは『上々々探偵事務所』だった。
第2話「前者は容疑者」
 双子の兄弟、達河伸夫・達河伸也。一方がもう一方に対し殺意を抱いたことから始まる悲劇。発見される死体。だが、殺人者には記憶がなかった。殺されたのが兄、殺したのは弟? あるいはその逆なのか。
第3話「ニュースにならない事件」
 雑誌記者・長峰千晴が取り上げた一大スクープ。しかし、その事件の報道は、まったく違う記事とすりかえられていた。それをキッカケに、独自の調査をはじめた長峰は、5年前からまったく報道されない事件・事故群というものが存在することを知る。調査を進めているうちに、長峰は『上々々探偵事務所』と探偵・上々々神アキラのもとにたどり着くのだった。
第4話「Charge(濡れ衣)」
 タクローの仲間の情報屋の他殺死体が発見される。犯人は、警察上部の人間であることに気づくタクロー。しかし、犯人の罠にかかったタクローは、事件の犯人に仕立て上げられてしまう。情報屋・タクローと、探偵・神アキラとの出会いを描く。
第5話「裁ちバサミ(前編)」
 十年来、世間を騒がせつづけている「連続指切り魔事件」という事件がある。それは、既婚女性だけが狙われ、左手の薬指をハサミで切断されるというもので、被害者の数は報道されているだけでも3ケタに及ぶという。そして、いまだに犯人は逮捕されていない。この大事件の解決に、上々々探偵事務所が乗り出す。
第6話「裁ちバサミ(後編)」
 「連続指切り魔事件」の犯人の目的は、被害者のその後の家族関係を妄想すること、それから、マスコミに捏造される歪曲した犯人像を見て楽しむこと。そうしたことで犯行を繰り繰り返す以外は、温和で正常な常識人。それが、指きり魔・関田治の正体だった。神アキラたちが犯人の正体に気づいたとき…。
第7話「急行は2番線から」
 地方の実力者である島津山和歌弧という老女。上京した彼女が訪れたのは『上々々探偵事務所』。彼女の依頼は、どうしても思い出せない「思い出の場所」の捜索。パワフルな老女に、東京中を引っ張りまわされる神アキラ。「探偵上々々神アキラ」版「ローマの休日」?
第8話「Memory(思い出)」
 超人的な記憶力を持つあっちゃん。彼女は、記憶を完全に抹消してしまうことも可能である。そして、一旦消去してしまった記憶は、二度と戻らない。抹消した内容の関連事項も曖昧になってしまう。彼女は、過去においてある事件の記憶を消去してしまった。同時に、自らの過去、両親、そして恋人に関する記憶までも。それらの記憶を消去するきっかけとなった事件とは何だったのか。。
第9話「あとがき」
 人生の「あとがき」、即ち遺書。超能力タレントとして有名なイマジン馬場の突如、死をとげる。彼の死後しばらくして、彼の遺書と思われる封筒が発見される。しかし、その遺書には、生前に書かれたとは思えないような内容が含まれていた。封筒の中身がすり替えられたのか、それともそれは、イマジン馬場の予言の書なのか?
第10話「暴走、自転車操業」
 「新津銀座しあわせパレス商店街」恒例の夏祭り準備中に発見される他殺死体。商店街ぐるみで事件を隠匿し、予定通りイベントを開催することに決定したのだが、肝心の死体が消失してしまう。果たして本当に死体は存在したのか。商店街の人間模様を描く。
第11話「業務両替禁止」
 神アキラは、偶然にパチンコ店で鈴木保という青年と知り合う。会うたびに雰囲気が変化するこの異様な青年と、神アキラとの間に芽生える奇妙な友情。やがて神アキラは、鈴木が解離性の多重人格症であることに気づく。彼の中の人格のひとつが、犯罪に関わっている事を知った神アキラは、キョウジュの忠告を無視して疾走する。


探偵上々々神アキラ 第12話「Trigger(引き金)」

【あらすじ】

6月も終わろうというある大雨の晩、その事件は起きた。血を流し倒れている男を引きずる中年女性。その男を背負って運ぶ青年。そして、その一部始終を見守る女性。

作家志望の大学生・遠藤正太郎は、バーで神アキラと知り合い、彼の事務所で一夜を明かすことになる。そこで正太郎は、依頼人としてやってきた獣医・塚本器に一目惚れをしてしまい、探偵助手として居据わることに。
器の依頼は、失踪した兄夫婦の捜索。対象は、彼女の兄でありペットショップを経営する塚本修造と、その妻の塚本三咲。はりきって捜査に乗り出す正太郎。
タクローからの情報によって、塚本夫婦の失踪は、数日前にその近所で起きた連続通り魔事件と関係しているらしいということが判明。その一方で、作家・竹村静香の使用人・門平昌志から、その連続通り魔事件「世田谷連続婦女殺傷事件」に関する調査依頼が舞い込むのだが…

【登場人物】

遠藤正太郎
えんどうしょうたろう。大学生。作家志望だが、実際には何も書いていない。
塚本修造
つかもとしゅうぞう。世田谷区南烏山「ペットショップ塚本」店主。行方不明。
塚本三咲
つかもとみさき。塚本修造の妻。行方不明。
塚本器
つかもとうつわ。獣医。修造の妹。行方不明の兄夫婦を探している。
竹村静香
たけむらせいこう。作家、エッセイスト。本名、岳村静香(たけむらしずか)。好奇心旺盛。
門平昌志
かどひらまさし。岳村家の使用人。人気作家、平静風(たいらせいふう)でもある。静香を神と慕う。
神谷和子
かみやかずこ。主婦。世田谷連続婦女殺傷事件の被害者。
飯野ありさ
いいのありさ。高校生。世田谷連続婦女殺傷事件の被害者。
※そして物語は、クライマックスの第13話(最終話)へ

(C)Sky Theater PROJECT, 1999
(C)1999 Naoki Yomoda


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