法徳演劇研究会 賢木祭公演 平井操一人芝居
回転世界 〜 The Rolling World

作・演出:平井操
再構成:牧村快児

◆Story

 賢帝と名高いウィラード3世と、23人の将軍の支配で、大陸一の強国として名を馳せるスゥファウス帝国。
 しかし、黒仮面と名乗る者が帝都にやって来たことで、帝国の状況は一転。黒仮面は、瞬時に皇帝に取り入り国政を思いのままに操る。悪政により繰り返される遠征と反乱者狩り、そしてあてのない宝捜し。目に見えて国力は疲弊していった。
 そんな中、辺境に出現した謎の戦士の噂が帝都をにぎわす。白い装束で、首から奇妙な布をたらし、自らを「サラリーマン」と名乗るその戦士は、名をハマグチノリオといった。彼は、突如として辺境にあらわれ、信じられない強さで辺境の豪族たちをまとめあげているのだという。マロクールに駐屯していた帝国23将の一人エクトルは辺境へ赴き、ハマグチノリオとその仲間を擁してスゥファウス帝国に対して反旗を翻す。
 一方、黒仮面の言いなりになる皇帝への疑問と、真摯なまでの忠誠心との狭間で苦しむ23将ヌオリヴァーラもまた、反乱軍討伐の遠征中にハマグチノリオと対峙し、反乱軍に身を投じることとなる。そしてついに、23将の約半数が反乱軍へ呼応し、10万をこす兵が帝都を取り囲むのだった。
 逃げ場を失う黒仮面。しかし、彼の言動はむしろその状況を望んでいるかのようだった。黒仮面からすべてを知らされ、見ること、考えることを閉ざした皇帝もまた、静かにその状況を見守っている。
 ハマグチノリオは何故、この世界にやってきたのか。その答えを、黒仮面は知っているのか。そして、黒仮面とは何者なのか。すべてが謎のまま、ハマグチノリオは反乱軍とともに、黒仮面の待つ王城へ攻め込んでいく。

◆Characters

ハマグチノリオ(Lv.36)
サラリーマン。大阪出張の帰りに飛行機事故にあい、その結果か、見知らぬ土地へ投げだされる。能力のすべてが数値化されるその世界で、自らの「現実」を求めて戦う。
(使える技)…電光石火、居合い斬り、身代わり、カウンター、影分身
テツナー(Lv.28)
スゥファウス帝国辺境を根城にする戦士で、帝政にまつろわぬ「雑草」。ハマグチノリオと出会ったことで、その運命が変わる。
(使える技)…破壊光線、電磁波、100ペペパルコ
オーレリーエリエール(Lv??)
隣国の姫君出身の青年。黒仮面が探している秘宝--「ヤフーの光る石」「ダンボール箱」--を所有していたため、帝国軍に追われる身となった。みずからの持つ「石」「箱」にどのような価値があるのかは、知らない。物語の狂言回し的な役割を担う。
スゥファウス皇帝(Lv.40)
ウィラード三世。スゥファウス帝国の若き皇帝。賢い青年で臣下や民草からもしたわれる帝王であったが、黒仮面の出現以降、自ら視覚を封じ、見ること考えることをやめ、黒仮面の言いなりとなってしまう。
(使える技)…超音波、サイケ光線、ナイトヘッド、サイコキネシス
黒仮面(Lv.??)
ある日突然、帝国に出現し、帝政のすべてを握ってしまった謎の人物。その正体を知るものはスゥファウス皇帝だけである。
ヌオリヴァーラ(Lv.44)
帝国23将の一人で、雑草(帝国支配を受け入れない地方豪族、山賊、反逆者などの総称)を制圧する「草刈り隊」を指揮。将軍の中で、もっとも実力を持ち、もっとも皇帝から信頼されている壮年の男性若き女将軍。皇帝への忠誠心と、黒仮面への憎しみの間で葛藤する。
(使える技)…妖しい光、破壊光線
エクトル(Lv.43)
帝国23将。雄弁家。黒仮面の政に疑問を感じ、辺境でハマグチノリオとともに反乱軍を結成。帝国に反旗を翻す。たぐいまれな変身能力を有する。マローの兄。
(使える技)…変身
マロー(Lv.43)
帝国23将軍。エクトルの双子の弟。実直な性格で、兄とは反対にあくまで帝政の中での改革を望む。
オルコット(Lv.45)
帝国23将の一人。隻腕の将。好戦的な性格で、戦場に身を置くことを至上の幸福だと考えている。彼の4人の娘(マーガレット、ジョゼフィーヌ、エリザベス、エイミー)が率いる部隊は「オルコット四姉妹隊」と呼ばれ、周辺諸国から怖れられている。
イルダ(Lv.25)
ヌオリヴァーラの配下の千騎長。草刈り隊の指揮官で、ハルマ、ニーラセンら百騎長を束ねる。生真面目な性格で、ヌオリヴァーラからの信頼も厚い。

※)キャラクター設定の詳細等は上演脚本上から類推したものです。オフィシャルにして不変な設定ではありません。

(C)Sky Theater PROJECT, 1999
(C)1999 Naoki Yomoda


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