※)このページは告知用に作成されたものです。公演は無事、終了しました。

Sky Theater PROJECT
さようならファーストエイジ 2003年版

中野ザ・ポケット
2003年4月24日(木)〜4月27日(日)
西暦2230年の夏休み

その花を見ると涙が出るのは
誰かを思い出すから もう逢えないから

この曲を聞くと……
かの地の風景は……
その日になると……

涙のきっかけは日々増えて
「これでは毎日泣いてすごさなければいけない」
と思うようになるのだろうか?

いや そうはならないかな
「さようなら」をする番が来るから
私が愛する人たちと この世界に

泣いてくれる人がいるといいと思う
それを見ることができないのは少し
残念だけれど

チケットぴあにて前売り発売中
Pコード:693-546

■作・演出■
四方田直樹

■出演■
檜枝美希/たきざわちえ象
堀口大介(開店花火)/上田晴美(劇団俳協)
本多智(劇団ラムネ堂)/今井香
石川秀樹/丸二明紀子/林田真
黒木亮/宮内怜/伊藤直矢
丸山哲司

■スタッフ■
舞台監督:加治真理/照明:上田勝彦/音響:海野朋子
映像:中原充/舞台美術:向井登子/振付:加藤毅
宣伝美術:たけうちこうた/制作:林田真
企画・製作:Sky Theater PROJECT

■日程■

 マチネソワレ
24(Thu.) 19:00〜
25(Fri.) 19:00〜
26(Sat.)14:00〜19:00〜
27(Sun.)14:00〜19:00〜
(開場は開演時間の30分前です)

■劇場■
中野ザ・ポケット
(JR中央線『中野駅』南口より徒歩5分)
MAP
東京都中野区中野3-22-8
劇場事務所TEL: 03-3381-8422
劇場ロビー(当日のみ)TEL: 03-3382-1560

■料金■
前売:2,800円/当日:3,000円(全席自由)
(当日のみ中高生割り引きアリ:1,000円)

■チケット申し込み■
03-5237-9999(チケットぴあ
Pコード:693-546

チケットは、高円寺の書店ほーぶん堂でもお買い求めいただけます。

■お問い合わせ■
Sky Theater PROJECT: 090-3905-7922(制作担当:林田)

■ 特別壁紙 ■
[さようならファーストエイジ]
1024*768(65KB)

【Background】
西暦2030年頃、古代の地層から未知のウイルスが発見される。KALMAと名づけられたその新種のウイルスは瞬く間に広がり、全人類に感染した。しかし、感染による直接の被害はなかったため、人類はそのウイルスを安全なものと判断し、次第に忘れていった。
KALMAウイルスによる最初の犠牲者が出たのは、それから約20年も過ぎてからのこと。発病患者はウイルス感染後に生まれた二次感染者だった。研究の結果、「母親の胎内で二次感染した子供たちは、20代〜30代の間に必ず発病し、死にいたる」ということがわかる。その衝撃的なニュースは全世界を駆け巡った。
ウイルスによる大感染以後に生まれてきた人間の平均寿命は30歳前後。一時は絶望が世界を覆ったが、やがて人類は現実を受け入れた。人は30年という短い生涯の中で、それなりの幸せをつかみ、死んでいくという道を選んだのだ。
いつの頃からか、人々は、ウイルス発見以後に生まれた短命な世代をセカンドエイジ、それ以前の長寿な人間たちをファーストエイジと呼ぶようになった。
ファーストエイジの平均寿命は150歳前後。医療技術の発展が招いた皮肉な現実である。

【Synopsis】
鷹野家の子供たちは小学校から中学校までの9年間のうちで一度だけ、夏休みを「おばあちゃん」の家ですごすことが決まりになっている。今年は国分寺に住む鷹野の本家の三男の娘、鷹野萌の番。
萌は「おばあちゃん」のことをよく知っている。「おばあちゃん」は有名人だからだ。
何故なら、もうこの世界におばあちゃんと呼べるような人間は萌の「おばあちゃん」しかいないからだ。
物語の舞台は西暦2230年。
1987年生まれの鷹野梨花は、243歳。この世界で最後のファーストエイジ。
2215年生まれの鷹野萌は、14歳。すでに人生の半ばをすぎようとしている。


そして、誰かを思い出す──再演にあたって
喪主として参加したことはないのでなんともいえないが、「葬式」というのはイベントとしては、少し気が抜けているように思う。パーティの後のコーラの炭酸みたい、といったら言いすぎか?(言いすぎですね)
「死」自体はすでに先にあり、葬式は芝居でいえばカーテンコール。終わりを決定づけるものでしかないからかもしれない。
「緊張」があまり似合わず、「自然体」が求められ、感情を露呈させても問題ない……違うな、「絵になる」かな。自然体で絵になるのだと思う。

「結婚式」やら「卒業式」「入学、入社試験」など人生におけるイベントのほとんどが逆に緊張をしいるものであるなかで、「葬式」同様、自然体で絵になるイベントでぱっと思いつくのは「生まれたとき」。緊張のピークは生まれる前で、生まれてからは安堵、となる。
主役本人はそこにいるだけでいいというところも似ている。
泣いているのが周囲か本人かという違いはあるけれど。

「さようならファーストエイジ」は自分が書いた脚本の中で、もっともストレートに「生と死」を題材とした物語であると思う。
人は一人で生まれることはできない、生きることはできない。
そして、誰にでも平等に死は訪れる。そんなお話であると思う。

たぶん誰かに望まれて生まれ、当然自分自身のために生きていて、だから誰かを愛している、愛していた、あなたへ。わたしへ。
この物語を──

Sky Theater PROJECT 四方田直樹

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